これは、私自身の経験であり、誰かの小さな灯になればと思い綴っています。
社交不安障害と診断され、約3年以上の月日が経過しました。
診断を受けるまでの私の環境や考え方、経緯など…記録として残しておこうと思います。

【初期症状】ごはんが飲み込めない?
当時の私は正職員の保育士として多忙な日々を過ごしていました。
あの頃は、勤務時間外に研修を受けたり、持ち帰りの仕事をしたり
加えて、アパート内のトラブルに巻き込まれるなど、ちょっとしたストレスが蓄積されていました。
身体に小さな異変が起きたのは、自宅で夜ご飯を食べていた時でした。
突然食べ物が喉を通らなくなり

あ、やばいかも…窒息する…!
そう感じました。
頭の中がパニックになりながらも、何とか食べ物を流し込めましたが
あの時の感覚は本当にビックリしました。(本気で死を覚悟しました)
その後、食事を続けようとごはんを口に運びますが、

あれ…どうやって飲み込むんだっけ…
今まで自然と飲み込んでいたごはんの、飲み込み方がわからないのです。
なんだか喉が急に狭くなったような、感じたことのない違和感でした。
自分自身に『せーの!』と言い聞かせて無理やり飲み込もうとするも、
喉にひっかかり、またもやパニック…
苦しい思いを何度もするうちに、完全に飲み込むことが怖くなってしまいました。

ま、明日には飲み込み方も思い出して自然と食べれるようになるか~!
その時は、ちょっとしたトラウマなだけで、寝たら治る。そう思っていました。
【無くならない不調】緊張・不安・食欲不振
喉の違和感を感じはじめてから3か月が経ったある日、
学生時代に克服したはずだった、人前にでるときの緊張を再び感じるようになりました。
もともと緊張やプレッシャーを人一倍感じやすい性格の私、保育士として勤めながら”緊張する”と
感じる場面も多々ありましたが、それなりにこなしてきました。
しかし、いつも通りの絵本の読み聞かせや、お誕生日会の司会進行…手や声が震えるのです。
一度震えだすと収まらず、周りの先生たちに変に思われる…、こんなことで緊張するなんて恥ずかしい…と
こどもたちが楽しみにしていた絵本の読み聞かせも足早に終わらせたり、
“この緊張や震えがみんなにバレたくない”という気持ちでいっぱいでした。

なんか、疲れてる?痩せたんじゃない?
同僚からの指摘により、やっと身体の不調に目を向けるようになりました。
確かにごはんの量は減ったし、(そもそも飲み込み方が分からず、一口食べるごとに
水で流し込んでいたので、すぐに満腹になっていました。)
疲れが取れてないのに、夜も仕事のことがグルグル浮かんで寝付けない。
前まで普通にできてたことにも、緊張や不安を感じている…

ま、そのうち体も慣れて元通りになるでしょ~!
忙しさゆえのストレスかな?でも保育士にはそんなもの付き物だしな~。
と、他のみんなが出来ていることにへこたれる訳にはいかない!精神で過ごしていました。

・・・
【責任と期待の重圧】多忙な日々
命を預かるお仕事だからこそ、毎日多方面に細心の注意を払って仕事をしていました。
さらに副主任という役職を任されたばかりだった当時の私は、
「より、ちゃんとしなきゃ」「確実に、期待に応えなきゃ」
という思いでいっぱいで、いつしか自分を追い詰めていたのかなと、感じています。
もともと私は不安になりやすく、周りの目を気にしてしまう性格です。
子どもたちの安全や感情に寄り添いながら、
役職の重圧や多忙な日々で自分の心がどんどん擦り減っていいた気がします。
過剰に周りの目が気になってしまい、作り笑顔が増え、
保護者や子どもたちと話している最中にまで頭の中が真っ白になったり手の震えがでてくるようになり
そんな自分にどんどん自身も無くなってきました。
【心の限界】涙と不安に支配された日々
いつの間にか、毎日仕事に行くことに対して”行きたくないな。休みたいな。”と感じるようになっていました。
手の震えや不安は保護者や子どもたちには悟られないように、と日々過ごしていたある日
仕事が終わり帰宅すると、突然涙が溢れてきました。
それも、ぽろぽろではなく、滝のような涙が止まらないのです。
自分を落ち着かせようと深呼吸をするも、どんどん息が上がり、過呼吸に…
苦しくて苦しくて手で頭を抱え、うずくまっていました。
少しずつ落ち着きを取り戻し、酸素がまわらず痺れている頭皮をマッサージしていると

ん…?頭皮に違和感…つるつる…?
そこで頭に円形脱毛ができていることに気づいたのです。
心が限界にきていることを感じました。
【社交不安障害】休職と診断までの道のり
心の不調に気づきようやく、病院へ行こうと決断をしたはいいものの、問い合わせたクリニックや病院は
どこも早くても3週間後の予約…。
今すぐこの辛さをどうにかしたいのに…

目に見える不調ではないし、仕事は行かないと…
当時の私は、病気と診断されないと休む理由にはならない。と判断し
クリニックの予約当日までは毎朝逃げたい気持ちになりながらも、通勤していました。
心の調子が良くなる兆しが全く見えず、自然と出てくる涙と激しい動悸で寝れない日々でした。
それに加えて、早く診断してもらえたら楽になれるのに… というもどかしさや、
もし診断名がつかなかったら仕事辞めれないな… と、先のことを考えて不安になるばかり。
クリニックの予約日を迎えた日は、本当にここまで長かった…と感じました。
クリニックでは自分の育った環境や生活、そして今の仕事のことをじっくりと聞いてもらい
「まずはお仕事をお休みできそうですか?」
そう先生から言われたときは、正直かなりホッとしました。
自分じゃ決断できなかった。誰かに背中を押してもらいたかった。そんな気持ちでした。
社交不安障害からのうつ症状が見られるとのことで、
初期症状から9か月、保育士を退職しました。
【おわりに】今、つらい思いをされている方へ
もしも今、同じように苦しんでいる方がいたら、どうか自分を責めないでください。
あなたの不安には、ちゃんと理由があります。
そして、助けを求めることは、弱さではなく勇気です。
私自身、クリニックの先生のひとことで退職を決断し、
休職中の期間は信頼できる友達や家族に、自分の心の内を話すことで、少しずつ心が回復していきました。
今、心の不調を抱えている人は本当に多く、私自身もそのひとりでした。
精神科を予約しようと思っても、すぐには診てもらえず、
私の場合は3週間先まで空きがなくて…
その間の毎日は、ただ耐えるしかなく、本当に苦しかったです。
でも今は、オンラインで相談できるサービスも増えています。
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というSOSを出すことができます。
ひとりで抱え込まなくていい。誰かに話すだけで、少し心が軽くなることもあります。
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